「東京23区の保育園情報」を調査する、パパスマイルの「見たい知りたい 新設保育園レポート」。本シリーズは本や雑誌、インターネットだけでは入手しにくい、現場への取材で得た「正確で具体的な情報」をお伝えする。
第6回は2017年4月に開園した「桜の詩保育園」。大変お忙しい中、園長の若山先生にご対応いただいた。
同園は「一方通行の道」と「環八と世田谷通りの抜け道」に面している。抜け道側は比較的交通量が多く、歩道と車道の間に柵等がないため注意が必要。
保育園入口前に自転車を乗り降りする場所があり、安心して子どもを乗り降りさせることができる。なお、自動車による通園は禁止されている。
入口はオートロック・電子錠となっており、園内外に16台の防犯カメラを設置している。また警察に直通の通報装置も備え付けられている。耐震性は2017年現在の最新の基準を満たしている。2階以上からの避難経路も複数確保されている。
「保育園は幼少期の原風景であり心に残るもの」という考えから、手に触れる床や壁は自然素材を使用している。トイレの壁には匂いや湿気を吸着するタイルを使用している。また当日の保育活動を午前中に撮影し、昼からは園内のデジタルサイネージで保護者が画像を見ることができるようにしている。また階段には園児の感性を育てるために、「桜の詩」を象徴するステンドグラス(すべて色が異なるアンティークガラスを使用したドイツからの輸入品)を設置している。さらに住宅地の中に立地しているため、屋上には目隠し用カーテン(園児がプールに入るときなどに使用)も完備している。
食事は給食専門業者に調理を委託している。長年保育給食を提供している優良な業者を選択することにより、自前の職員よりも安定・安心して給食を任せられるというメリットがある。なお、同保育園には栄養士と看護師が常勤している。また保育園向かいの畑を持つ農家の好意で園児達が収穫体験を行い、そこで採れた野菜を離乳食や食育活動に使用している。また園庭で園児達がトマト、ピーマン、パブリカなどを栽培している。
3歳児〜5歳児は基礎的な生活習慣(あいさつ等)を身につける教育も行っている。特徴的なのは「立腰(りつよう)」に力を入れていることで、これは通常よりも低い背もたれの椅子を使うことで背筋を伸ばし、正しい姿勢で座れるようになるというもの。小学生などで多い、机にうつぶせるなどの悪い姿勢を改善する効果がある。
行事としては6月の運動会、12月のおゆうぎ会、3月に作品展(絵、工作等)の他、毎月のお誕生会、季節の行事(7月の七夕、9月の祖父母参観、12月のクリスマス会、2月の豆まき、3月のひな祭りなど)を行っている。また「卒園式」とは別に、「おわかれ会」という「卒園児と残る園児たちによる子ども同士のイベント」も行っている。
<一日のスケジュール例>
7時15分:登園受付開始
9時30分:0〜2才児のおやつ(牛乳、ビスケットなど)
11時30分:昼食
12時30分:お昼寝
15時00分:午後のおやつ
18時15分:保護者のお迎え終了
20時15分:延長保育終了
保育園と幼稚園の両方を運営してきた経験を生かし、小学校教育へのスムーズな移行など、双方の長所を活かした保育を行っている。また「感性を育てる園舎・遊び心ある園庭」など情操豊かに過ごせる環境を用意し、園児を「心が豊かで、強い心身を持ち、礼儀正しい日本人」に育てていくことを目指している。また保育目標として「健康で元気に活動するこども」「友達と仲良く遊べるこども」「自分で考えて行動するこども」の3つを掲げている。
3歳児〜5歳児については縦割り保育を行い、異年齢との関わりを大切にしている。また1歳児から歌・絵本・手遊びの中に英語の歌を取り入れている。さらに4歳児〜5歳児については保育活動における遊びを通じて、数、文字、英語と関わるよう意識している。