「東京23区の保育園情報」を調査する、パパスマイルの「見たい知りたい 新設保育園レポート」。本シリーズは本や雑誌、インターネットだけでは入手しにくい、現場への取材で得た「正確で具体的な情報」をお伝えする。
第5回は2017年4月に開園した「アウル宮前保育園」。日々の保育にお忙しい中、副園長の藤原先生と主任の平野先生にご対応いただいた。
※編集部注:取材日は非常に湿度の高い日であったため写真にお見苦しい部分ができてしまった事をお詫びいたします。
同園は広い境内を持つ寺社、高齢者施設、および中学校と隣接している。なお大通りから一本入っているため比較的交通量は少ない。また車道と歩道の間には柵が設置され、明確に分離されている。
保育園入口前に駐輪場があり、安心して子どもを乗り降りさせることができる。なお、自動車での登降園は禁止されている。
入口はオートロック・電子錠となっており、園内外に複数の防犯カメラがある。園舎は3階建てとなっているが、各フロアとも複数の避難経路が確保されており、万一の際の避難は容易と思われた。
0才〜1才の子どもは畳の部屋、2才〜5才の子どもはフローリングの部屋となっている。また施設全体について、羽田空港などで実績のある抗菌・抗ウイルス特殊コーティング剤「ナスク」を施工している。これはインフルエンザ、ノロウイルス、サルモネラ菌、アシネドバクター、O157などの防疫に効果があると言われている。
同園の医務室には看護師が常駐しており、子どもの急な発熱などにも対応が可能。さらに杉並区では唯一となる病後時保育室を運営しており、他園の園児も受入可能。この他には洗濯室があり、ベッドで使用するシーツなどは園内で毎週洗濯するため、自宅に持ち帰る必要がない。保育園の施設は1階と3階にあり、2階は高齢者施設(グループホーム)となっているが、保育園との出入口は電子錠でロックされており平常時の行き来は不可となっている。
食育の一環として、園庭で採れた野菜を給食で出している(例:ゴーヤチップス、ミニトマト、カボチャ、キュウリ、枝豆など)。またメニューはその季節の旬の素材を使い、アレルギー対応食も提供している
いくつかの行事において、併設されている高齢者施設の入居者に参加してもらっている点が特徴と言える。具体例としては七夕まつり・盆踊りに高齢者が参加し、園児と一緒にヨーヨー釣りなどを楽しんだ。園児、高齢者、保護者のいずれにも大変喜ばれたとのこと。また青森県にある系列保育園から送られたカブトムシの幼虫を飼育し、成虫まで育てる活動も行われている。
<一日のスケジュール例>
7時30分:登園受付開始
9時00分:0〜2才児のおやつ(牛乳、ビスケットなど)
11時00分:昼食
12時00分:お昼寝
15時00分:午後のおやつ
18時30分:保護者のお迎え
19時30分:延長保育終了
この他、年4回の芸術鑑賞会(プロの演奏家を招いて全園児が鑑賞)、月4回の国語教室、週1回の外国人教師による英語教室も行っている。
子ども達の最善の幸福のために、人権や主体性を尊重しながら豊かな人間性が育つよう、養護と教育を一体的に実践し愛護に努めている。また、保護者や地域住民の理解と協力を得ながら「開かれた保育園づくり」を目指しているとのこと。
保育目標として「豊かに表現できる子(知育)」「思いやりのある子(徳育)」「元気で丈夫な子(体育)」を掲げ、子どもの健全な心身の発達を図りつつ生涯にわたる人格形成の基礎を培う支援を行っている。